クレームラボ・・・・クレーム対応の研究所
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初期のクレーム対応・・・・電話編

 クレームの電話が掛かって来た時、受話器を取ってしまった事を後悔した事はありませんか。
 そう考えている人はすぐに考えを改める必要があります。
 
 電話の対応は、直接相手の顔が見えないの事もあり、嫌な電話はすぐに終わらせたいと言う気持ちも働いて、かなり憂鬱そうな顔で電話の対応をしていたり、暗い顔をして、下を向きながら応対していたりする事が往々にしてあります。
 人によっては、『またかよ』何て思い、イスにふんぞり返ったような格好でただ話しを聞いていると言った感じで対応している人もいます。
 確かに、営業なり販売と言った利益が得られ、会社や自分自身にとって、前に進むイメージの仕事とは裏腹に、クレーム処理は後ろ向きの仕事のように思われがちですが、初めにも述べたように『クレーム処理はお客様と話せるチャンスである』との前向きな心掛けを持ち対応しませんと、後ろ向きの気持ちで取った、たった一本の電話が大きな問題へと発展する事がありますので、電話の応対には特に注意を図りましょう。
 そして暗い顔やふんぞり返ったような態度で後ろ向きの気持ちを持って応対しているのは、受話器を通してお客様にひしひしと伝わって行くものであり、それがお客様を更に怒らせる原因のひとつである事に気付いていない人が、何時まで経ってもクレーム処理が上手に行なえない人の特徴です。

 それでは電話対応について説明したいと思います。
電話に措きましても、来店の場合と変わりの無い丁寧な態度で臨む事はもちろんの事、目に見えない相手ですので、どの程度怒っているのか、声からしか判断出来ませんので、会話の内容には十分に注意を払いましょう。
 
 受付を通して電話が、各部署や担当者に回される会社の場合はあまり問題はないと思われますが、誰でも電話の応対をする会社や店舗等では、来店による訴え以上に突然の電話に対してパニックにならないように注意しましょう。
 うかつに発した一言が後々まで尾を引く場合がありますので、考える余裕を持った対応が望ましいと思われます。
 
 電話の場合には、来店時とは違い、場所を変えたりして時間を調整しお客様の気を静めたり、こちらが準備を整えたりする時間がありません。いきなり掛かって来た電話で『○○さん居るか』と言われて、本人が『私です』と答えた瞬間から本題に突入してしまいます。
 他の人が受けた電話でも、『○○さん出せ』と言われると、用件や相手の名前を聞く間も与えられずに、担当者と替わらなければならないと言う事も往々にしてあり、丁寧に相手の名前を聞こうとしても逆上されて聞く事も出来ないと言うケースは多々見受けられます。
 
 そして、電話越しに言いたい事を一方的に話し出し、クレームの内容を話し終わると、すぐに『どうするんだ』『どうしてくれるんだ』とこちらが内容を精査する間も与えずに答えを求めて来ます。
 そのような追い込められた状態にならないように、冷静な対応が求められます。

 

―担当者以外の人が電話を取った時―
 

 人によっては、最初に電話を取った人に対していきなりクレームを訴えて来る場合があります。
 その様な場合、電話を取った人は、話の内容がクレームだと分かった時点から、会話の内容を書きとめ、会話の途切れた所で、すぐに一言謝罪を入れて、『只今、担当者と替わりますので…』と担当者と替わりましょう。
 その際聞いた内容を担当者に伝え、一からお客様に話させないように注意し、担当者は謝罪の後、それまでの会話の内容を確認の意味も込めてお客様に説明しましょう。
 その後再びお客様からクレームの内容を聞き取るようにすると、話もスムーズに進み、ある程度時間が稼げますので、お客様も少しは冷静になってくると思われます。

 すぐに担当者と交代する事が出来れば、その時に多分クレームではないかと、電話を受けた時の印象を担当者に話すと、心の準備も出来ますし、この場合も交代する時に時間が稼げます。
 
 交代する時の保留で待たせる限界は20秒ほどが一般的ですので、ぎりぎりまで待たせるのも、テクニックのひとつです。
 話の途中で、お客様からの要望でデーターを調べたり、状況確認したりする場合もなるべく手短に行い、あまり時間が掛かるようでしたら、こちらから掛け直す方が、お客様も受話器を持ってイライラと待たされるより気持ちの良いものです。
 ちょっと裏技で、本人が出た場合でも、相手が怒っていると感じた時は、他人を装い、一度保留にしてから再び電話に出ると言った事も、お客様を冷静にさせるテクニックのひとつです。

 ここでの注意点は、担当者もしくはそれに準ずる人が周りに居るのにも係わらずに、電話を受けた人が全ての話しを聞かない事です。
 相手が話しているのを途中で遮って、他の人と交代するのは、タイミングが難しいのですが、必ず交代して下さい。
 お客様が全て話し終わった後に、担当者と替わりますと言うと、無駄な説明をし、また一から説明するのかと困惑も深まり、まして担当者が不在だった場合、居留守を使われていると疑われても仕方がありませんので、そう思われないためにも、早めの交代が必要です。

 お客様からクレームの電話が掛かって来たら、相手の名前、担当者が居る場合はその氏名等を聞いて交代しましょう。

 もし担当者不在で、他に誰も交代する人が居ない場合は、電話をして来た内容を聞き、クレームの認識『内容』『何時』『誰が』を行い、確認し、それを出来るだけ詳細に記し、謝罪をしてから、後程担当者から電話をさせると伝えましょう。
 その際に相手の自宅の電話番号、携帯電話等すぐに連絡の付く手段を聞き、連絡をする都合の良いのは何時かも確認して措くと良いでしょう。
 そして、担当者に受付けた内容を渡し、約束した時間までに必ず連絡を入れる事を確認しましょう。
 もし、その約束の時間までに担当者と連絡が付かない場合は、必ず電話を受けた人が、お客様に連絡をし、担当者と連絡が取れないとの釈明の電話を一本入れて措きましょう。
 ともかく約束を守らないでお客様を放置するのが、クレーム処理に措いて一番やってはならない事ですので、電話や会いに行く約束が出来そうも無い場合や遅れそうな場合は、早めにその事をお客様に謝罪の連絡を入れ、くれぐれもお客様から先に『電話をすると言っていたのですが』と言われないようにしましょう。

―担当者が電話に出る時―


 クレームの電話が掛かって来て、一方的にお客様が話出したら、全て聞くしかありません。
 途中で話を遮ったり、反論したりするのは、対面で話をする時と同様やってはならない事です。
 話している途中では同情を込めた相槌を打つ程度で、その間話の内容を詳細に記して行きましょう。
 話が終わりましたら、謝罪を手短に述べ、クレームの認識と確認に入りましょう。

 ここで注意するのは、謝り過ぎる事です。電話ではお客様が圧倒的有利な立場で話続け、だんだんとテンションが上がって行く場合もあり、その会話の合間に相槌ではなく、その度に謝っていると、会話が終わった途端に、『さぁ、どうするの』と答えを求めて来ます。
 会話を途切らせない程度の丁寧な相槌を繰り返し、謝罪の言葉を最後にまとめて言い、すぐに内容の確認に移ると、いきなり相手が答えを求めてくる事が出来ませんので、一方通行の電話の場合、ある程度相手が話したら、今度はコチラから話を続けて行く事が大事です。

 相手の話しを聞いてばかり居ると、延々と謝り続けるようですので、そのような事がないようにしましょう。

 内容の確認が終わり、電話で対処が出来ない場合には、その説明と併せ、お客様を気遣い不便を掛けて申し訳ないと言った感じから、お客様の考えている事を探りにいき、来店時での対処と同様に、お客様の意向に沿った最良のクレーム処理を行いましょう。
 電話ですと、相手の表情が分からないため、探りながら会話を進めて行かなければなりません。余計な事は極力避け、質問形式でも宜しいので、お客様に喋って頂き対処方を模索して行きましょう。
 
 対面の場合は、ある程度相手と会話を進める事によって、コミニュケーションが取れ、会話の進み具合によっては、クレーム問題以外の話しなどで会話も弾んで和んで行くものですが、電話の場合はなかなか話しが和む事はなく、終始クレームに対しての会話のみで進んで行きがちです。
 あまり確信に迫った会話を続けていると、出口の見えない状態となり、要求は徐々にエスカレートし、お客様の無理な要求を全て聞く事となり、その要求に対しての対策を考えなければなりません。
 出来れば初めの電話では、内容の確認や簡単な対処方法がある場合には、それらを試してもらうように、お客様に対して宿題を出す形にしても良いですし、こちら側も対策を考えますとの意向を伝え、一度電話を切り今後にについての対策を考えましょう。
 
 クレームで問題が拗れてくるのは、電話絡みでの失態や言動が多く見られることは事実です。
 担当者が変わる時や、会話の途中で状況を調べたりする場合、お客様を電話機の前に待たせっ放しにする事により、無駄な謝罪がひとつ増え、それによりこちら側の立場は下がって行きます。
 連絡を入れると約束をしておきながら、電話をしないと言うのは言語道断ではありますが、よくある事例です。
 
 そして一番問題となるのは、お客様に対しての言っては行けない一言を言ってしまう場合があると言う事です。
 電話での会話は、相手同士が離れていると言う事もあり、普段では言わないような事も一度話し出すと止め処もなく出てくるものであり、お客様も無茶な要求を平気で言えるものです。
 言動も初めのうちは双方、丁寧に話していても、お客様のテンションが上がってくると、だんだんと乱暴な言葉が出てくる場合もあり、それを聞いたこちら側も、冷静に対処しなければならない事は分かっていても、だんだんと相手のテンションに乗せられ、言葉が乱れ、お客様と話しているとは思えない会話となる事がありますので注意が必要です。


 そして携帯電話が普及した今、『電話をする所が無くて』『時間が無くて』等の言い訳は、一切通用しない世の中ですので、逆にその利便性を活用し、お客様に対してこちらからアプローチを掛け攻めのクレーム処理を行って下さい。
 何を攻めるのかと言いますと、どこでも電話が使える世の中、家に居ても通勤途中でも、何時でも仕事をしている状態を作る事ができ、お客様に対して密に連絡を入れる事により、クレーム処理を積極的に行っていると印象付けて下さい。
 例えば、時間の掛かる案件の場合、その処理の経過をお客様に報告を入れたり、お客様と話をするもっともよい時間帯が、会社の開いていない休日であったり、夜中や早朝でも、連絡をしますとの約束を当たり前のようし、どのような場面でもお客様は電話が掛かって来た時に相手は仕事をしていると考えますので、これだけ一生懸命にお客様のクレーム処理に取り込んでいると言う事をアピールし、恐縮してもらうぐらい積極的に対処しましょう。
 お客様から電話が来る前に、こちらから電話をするのが基本ですので、積極的に取り組む姿勢がクレーム処理を円滑に進め、双方の円満解決へと向わせるのであります。

 

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